わたしの1年の中で、いちばん休みの期間が長いのはゴールデンウィーク。
今年は7日間の連休で、しかも予定も中止や自粛になったので、またもや今年も家で過ごすこととなった。
この状況にぴったりの読書時間~♪
すでに5巻読み終えて、次は6巻目。
それはそれで、とてもいい時間なのだけど、活字を1日中追っているのは疲れるんだなぁこれが。
そうだ!
「愛の不時着」しか観ていなかったネットフリックス(笑)
パトロールしてみるか。
う~ん・・・
旅が恋しすぎるからロードムービーなんかどうだろう。
しかも、言葉が字幕じゃない邦画がいいな。(韓国語、観すぎww)
何気なくスクロールして見つけた、いまの気分にぴったりのこれ!
ちょっと古すぎるかもしれないけれど、
『幸福の黄色いハンカチ』
言わずと知れた昭和を代表する名作。
網走刑務所を出所した男(高倉健)がナンパで出会ったカップル(武田鉄矢・桃井かおり)と共に妻(倍賞千恵子)が住む夕張の町に帰るまでの珍道中ありのロードムービー。
1977年(昭和52年)公開なので、 当時10歳のわたしは映画館では観れていない。
大人になってテレビ放送で1回か2回観たのも、いつのことだったか忘れてしまった・・・。
「たまには、いいかも~」
そんな軽い気持ちで観始めたのだが、観始めて一転、けっこう早いうちにわたしの心がギュッとつかまれてしまったのだ。
人を殺め前科を持ち6年の刑期を終えた島勇作が刑務所から出所して、はじめての食事のシーン。
セリフは「ビール下さい」
「あの、醤油ラーメンとカツ丼下さい」だけなのに。
しかも、出所したばかり・・・なんて、この時点で映画の中では、まったく触れてないのに。
なんだろう、この全身から漂う「娑婆に出てきた」感や鋭い目。
ビールのグラスを両手で持つところとか、もうたまらないのよー。
今さらながら高倉健をググってしまう私。
そしてこんな記事を見つけた。
『幸福の黄色いハンカチ』(1977 松竹)の冒頭、刑務所から出てきた高倉健が町の食堂に入る。
「ビールください」と注文した後、壁に貼ってあるメニューをじっと眺める。そして、まさにしぼり出すような声で「しょうゆラーメンとカツ丼」と告げる。
運ばれてきたラーメンとカツ丼を高倉健はむさぼり食うのだが、下品な食べ方ではない。
同作品の監督、山田洋次は亡くなった日の夜、こんなコメントをしていた。
「あの時、健さんは1日か2日、絶食して撮影に臨んだと後で聞きました。そういう人なんです」
実際には彼は2日間、水だけしか飲まなかったという。そうやって芝居のリアリティを出したのである。
なぜ高倉健の食事シーンはリアリティがあるのか | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) より引用
刑務所から出てきて最初の食事。
もちろん自分は同じ経験がないにしても、何故このシーンにこんなにも胸が打たれたか←自分を分析したら心あたりがあった。
心身を壊し社会生活を閉ざされた数か月があった。そこから晴れて退所した日。
帰りに立ち寄ったコンビニでホットコーヒーを買う。
以前ブログにも書いたことがあるけれど、その時の、いわゆる娑婆の景色や空気、ごく普通のコーヒーをフーフー言いながら飲む幸せ。それは・・やっぱり強烈な印象で残っていて忘れられない。
それを芝居で表現する。
健さん演ずる島勇作に、ちょっぴりその時の自分を投影してしまったのかも。
それにしても高倉健という人は、なんてカッコいいんだろう。
「もし、まだひとりぐらしで俺を待っててくれるなら、こいのぼりの竿に黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ。」
出所そうそう速達ハガキを送ったものの、半信半疑、いや“1割信じて9割疑う”くらいの勇作の目に入った、青空にはためく黄色いハンカチのラストシーン。
自然と感情移入してしまった。
若かりし武田鉄矢さんと桃井かおりさんと三人で、あの頃の北海道の大自然をマツダファミリアで、駆け抜ける。
それが、なんだかタイムトラベルした感もあるし、昭和の時代の夕張の町を存分に味わえた。
ほんとうに可愛らしい奥さん役の若かりし倍賞千恵子さんもいいんだよなぁ。
ネットフリックス、「愛の不時着」ばっかり観てる場合じゃないよー。
最後に・・・
いやぁ映画って本当にいいもんですね~
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。
今週のお題「おうち時間2021」