私の、青春の一冊。
それは、もう。
五木寛之「青年は荒野をめざす」
現在アラフィフ主婦のわたし。
はじめて、五木寛之氏の本に触れたのは、ティーンエイジャーの頃だから、かれこれ30年前のこと。
その頃の私は、今思えば、ませガキだったのかな~?
サブカル、アングラ・・・
こんなちょっと、大人びた言葉が好きだったし、
時間もたくさんあったから、学生運動の話や共産圏の国について書いてある本を読みあさっていました。
そののち、社会人として毎日朝から夜遅くまで働いていた余裕なき20代。
こんどは、びっくりするぐらい本を読む時間もなくなってしまいました。
ましてや有給休暇など取らないのが美徳とされていたので、海外旅行なんてNO、NO、とんでもないという風潮の社内・・・( 一一)
そんな社内の風潮に染まりかけてきた頃、ふと部屋にあった就職する前に読んでた文庫本。
青年は荒野をめざすというタイトルが目を引いて、何気なく読み返してみたんです。
もう、なんだろう、鼓動が止まらないというか・・・。本よ、終わらないでくれ!っていう気持ち?
400ページもあるのに、自分もこの主人公ジュンになれる可能性があるんじゃないか??みたいな気になっちゃいまして、一気に読んでしまいました。ああ、もったいない。
それからは、どうしても外国に行きたくなって、タブーとされていたロングの休暇をとってチェコ・ハンガリーへ行ってしまったり、そのあと転職してからは、比較的休暇を楽しめるようになり、ポルトガルのリスボンへひとり旅へ・・。
そして現在アラフィフ主婦の身であるのに、昨年夏シベリア鉄道に乗りたくて、夫を日本に置いてロシア・ハバロフスクまで行ってしまいました。
よく、外国に行っておもしろい?
とか、何しに行くの??
と、聞かれることがあるけれど、
街を歩き、あるいは鉄道に乗り、現地の人とコミュニケーションし、その国の歴史や政治的な話を聞いたり・・・。
そして、その国の芸術・文化・宗教にふれる。
それがしたいだけなんです。
それが旅だと思っているんです。
まさに、この青年は荒野をめざすの主人公ジュンのような旅をしたいのだと今でも思っているのかもしれません。
私のこころの中の興味ワード、共産圏・社会主義・国境 etc・・・
ある程度?保守的なアラフィフ主婦になった今でも響いているこれらはきっと、この青春の一冊がいつまでも自分の中にあるからなんじゃないかな。
いまでも、行ったことない国がたくさんありその国を知りたくて本を読む。そして機会があれば・・と思う私。
私にとって、人生に大きな影響と自信を与えてくれた外国への旅。そして、その旅に導いてくれた、私の大切な、いつまでも続く青春の一冊。
最後までお読みいただきありがとうございました。