旅ゆけば~よろずな diary~

旅の記録と日々のあれこれを綴った日記です。

ヒョンビン沼からあえて抜け出して「トッケビ」をみた。そして、誰かを「気にかける」人でありたいと思った。

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ついに、ヒョンビン沼から抜け出した。

「ヒョンビン沼の歩き方」のような先人のブログを読みあさり、ドラマ9本を全部観たい!と意気込んでいたのだが。

(ちなみに全部観ると168時間なんだそうだ。沼は広くて深い。)

 

だってね、ヒョンビン氏の出演作品をコンプリートするにはNetflixとAmazonプライムのほかに、U-nextやTSUTAYAディスカス?とやらに加入しなければいけないのー。

 

パート主婦、目を覚ませ!

 

・・・・・で、ドラマ6本、映画2本の時点で、韓国つうの大学生の姪っ子に

「ヒョンビンいなくても、いいドラマいっぱいあるよ」

 と、おススメしてもらった「トッケビ」を見始めた。彼女いわく、最高傑作なんですって!

 

まず「トッケビ」とは・・・・

聞きなれない言葉であり、日本語で「鬼」と訳しているけれど、よく調べたら朝鮮半島に古くから伝わる精霊や妖怪のことだそうで、そのほうが私もしっくりくる。

主人公は、900年前に謀反の冤罪で処刑された武将が悲しみや苦悩を抱えたままトッケビとして現世にとどまり続けてしまっている。現世では30代成人男性。

いっぽう、もうひとりの主人公は、なんと女子校生!

幼い頃に家族を失い、意地悪な親戚の家でひっそりと暮らしている。この女子校生、幽霊や精霊が見え、学校でも虚言癖扱いされている。

 

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ファンタジーではあるけれど、

30代成人男性と、女子校生の恋バナ・・・・なんて書くと、普通はダメでしょう。

 

でも!

 

900年の時を越えて、しかもふたりは、ある運命のもとに現世で出会う。

そう、アニメ「君の名は。」の世界がお好きな方には、おススメかも。

 

この女子校生演じるキム・ゴウンの笑顔にまずノックアウト!

そしてヒョンビン氏とは全くタイプが違うけれど人気男優コン・ユ氏の包み込む感じに癒されてます。


www.youtube.com

 

私がいっきに引き込まれたのは、3話でのあるシーン。

この天真爛漫な女子校生が、自分の誕生日に世話になっている親戚の家で嫌がらせをされて家出。海辺で誕生日ケーキを抱えながらつぶやく。

(追記・・・あとから見返したらケーキのシーンは1話でしたね。1話と3話がまぜこぜになっていたようで、訂正します<(_ _)>)

 

 

「誰も私の事なんて気にかけてくれない」

 

家族を事故で亡くし、ずっと孤独だった・・・・

彼女のつぶやいた「気にかけてくれない」という言葉。

その字幕の日本語訳がよかった。

たぶん、そんな感じの意味の韓国語が、日本語に訳されたのだと思うのだが、

「かまってくれない」でもなく「気づいてくれない」でもない、

 

「気にかけてくれない」

 

ちょうどタイムリーな先週末のこと。

東北の山深い地域に住む古い友人に「元気にしてる?」というようなLINEのメッセージを送った。

なかなか既読にならず、夜になってやっと来た返事が、

「昼間はありがと。屋根のペンキ塗ってて気がつかなかった。元気だよ、でも東京にいる〇〇(私のこと)が気にかけてくれなかったら、こんな田舎で干からびて死んでるかも~」

 

冗談なのか本心なのか・・・

 

彼女は20代の時にバンドを追っかけたりライブハウスに入り浸ってた頃の仲間のひとりで、当時、東京・吉祥寺の風呂無しアパートに住んでいて、多いときは週3日泊めてもらった。

女子ふたりでお風呂屋に行ったり、まさに女どうしの「同棲時代」!

そんな彼女も30歳目前に、田舎に帰って婚活・・・ということになったのだが、女一人っ子のお婿さんを探すのはなかなか難しかったらしい。

よくいう婚期を逃してしまったということ・・。

 

そのうちに、お母さんが他界。

高齢のお父さんとふたりで山の中のお家に暮らす。冬は雪おろしが大変で、毎年雪のニュースを見るたびに電話をしていたのだが、

「あたし、彼氏や結婚相手が欲しいんじゃなくて、男手(おとこで)か、雪下ろしに人を雇えるお金が欲しいのかもー」

彼女の本音の名言は未だに忘れられない。

 

ついに・・・・・先月お父さんが他界。

わたしと同い年だから、54歳、独身女性が、田舎の家にひとりになった。

日曜日にたくましく屋根のペンキを塗っている姿を想像する。

 

そして気にかける。

「元気にしてる?」

時には昔話をしたり。

「吉祥寺のアパート覚えてる?」「いやぁ、懐かしー!お風呂屋行ったよね」とか。

韓ドラ漬けの近況も伝える。

「愛の不時着、観た?」「わー、好きそう!北朝鮮とか昔から本読んでたじゃん」とか。


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ドラマ「トッケビ」の女子高校生ウンタクが、自分を気にかけてくれる人をやっと見つけたとき、どんな気持ちが心の中に広がったのだろう。

その人が900年前に死にきれなかった精霊(トッケビ)だったなんて、もう関係ない。

(現実にはありえないけど、そこんとこは気にしない。)

 

自分だってそうだ。

例えばこのブログを誰かが読んでくれてる。

気にかけてくれてる。

それだけで、こころがあたたかくなる。モチベーションがあがる。


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だから、自分も誰かを気にかける人でありたいと思うのだ。

さぁてと、この笑顔に会いに、これから続きを観ようかなー♪